2022/07/20
「ゴルフクラブ」はどのような過程を踏んで製品化されていくのか?
メーカー様によって違うと思うのですが、過程についてあまり公表されていないので、このブログを通してルーツゴルフではどのように進めているのかを、簡単にご紹介させていただきます。
ご紹介するのは2022年秋に発売するクラブの開発段取りです。
全体像までお見せする事はできませんが、折角なのでこのブログを通して少しだけご紹介したいと思います。
(第1段階)
弊社では、まず「このクラブを使っていただきたい!」と思うゴルファーを明確に設定し、そのゴルファーがどのようなゴルフクラブを求めておられるのか?どういう弾道を打てれば満足いただけるのか?を検討する事から始めます。
その為には、どのような構造、形状のヘッドがよいのか?
今までに頂戴したお客様からのお声、様々なデータを基にヘッドの全体像を描き、この段階で全てのスペック(ヘッド重量、長さ、ロフト角、ライ角、重心位置 等)を仮設定します。
(第2段階)
CAD(Computer Aided Design)ソフトを使って、我々がイメージするヘッド形状の外形データを作ります。
因みに、この画像は、2022年秋に発売を予定しているドライバーの外形データです。
構えやすいヘッド形状、顔つきをイメージし、細かい部分の形状まで仕上げた外形データを作成します。
しかし残念ながらこれだけでヘッド形状は決まりません。これを実際のヘッドにするとどうしてもイメージしていた形状通りで出来上がってきません。
実際のヘッド形状を確認する為、次にマスターヘッド(ヘッドの原型となるもの)を作成します。
(第3段階)
こちらが先程の外形データを使い作ったマスターヘッドの画像です。
このマスターヘッド自体を細かく削ったり、肉盛りしたりを繰り返し、我々が理想とするヘッド形状に仕上げていきます。
(第4段階)
完成させたマスターヘッドの形状通りに外形データを修正した後、同じCADソフトを使い ヘッドの肉厚設計データ作成へと進めます。
どうしても社外秘でご紹介できない事項が多い為、実際の構造を細かくまでお見せする事ができません。ご了承下さい。(笑)
こちらが次期ドライバーヘッド本体内部・ソール面の肉厚設計図 初期段階の画像です。
目指している重心位置になるよう、各箇所の肉厚、構造を0.1mm単位で設計していきます。実は、ボールを打った時の音(打音)は、このソール面の構造によって大きく変わる為、ヘッドを設計する上で非常に需要な項目の1つです。
こちらがフェース裏面・トゥ側の肉厚設計図です。
ミスヒットした時に、そのミスをどれだけカバーしてくれるか?
ボールを打った時の打感は良いのか?悪いのか?
このフェース裏面の構造で大きく変わってきます。
ヘッド全体の肉厚設計図が完成したら、いよいよ金型作成へと進んで参ります。
今回のブログはここまでとさせていただきます。
ヘッドの設計には秘密事項がたくさん盛り込まれている為、画像を見てもよく分からないかもしれません。お許し下さい。
この新モデルの開発はどんどん進んでおり、まもなく新製品として発表致します。
どうか楽しみにしていて下さい。
ご高覧いただきありがとうございました!
ルーツゴルフ クラブ開発チーム リーダー 大同一輝